大石内蔵助がその息子主税(ちから)に伝授する「実践的プロジェクトマネジメントの極意」【ステークホルダー特定 その1】

大石内蔵助が、息子、主税に、伝授する「実践的プロジェクトマネジメントの極意」

【ステークホルダー特定 その1(ステークホルダー特定の必要性を認識する)】の①

 

主税: 父上!プロジェクト憲章は作成できましたが、これから、どうやって、マネジメント戦略を立てていけばよいのでしょう! 

内蔵助:うむ!

おかげで、プロジェクト憲章は良くできた。
本来であれば、このプロジェクトのオーナーである大学様が作らなければならないのだが、大学様も、あのようなご性格である。
物事に積極的に取り組む気概がない。
ましてや、自分が直接関与することによる罰を恐れておる。
とてもお願いできるものではない。

主税: 父上! 聞くところによると21世紀では、プロジェクト・マネージャーという役職は、オーナー様が任命するものとのこと。
大学様から何かお話がございましたか。

内蔵助:いや。何もない。
これまでも、内匠頭さまご不在の時は、城代家老として、わたしが努めてきた。
実質、わたしが、このプロジェクトのオーナーであり、マネージャーなのじゃよ。

主税: なるほど、だから父上が指揮を取って「プロジェクト憲章」を作成したのでございますね。

内蔵助:そうじゃ、主税、しかし主税も昼夜もいとわず憲章作成に頑張ってくれた。
極秘に進めなければならないプロジェクトだけに本当に信用できる家臣にしかお願いできなかった。 礼を、言うぞ。

主税: ありがとうございます。父上、いや、ご家老からの直々のお礼。誠に恐縮いたします。

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【ステークホルダー特定 その1】の②

 

内蔵助:さて、ああ、そうじゃった。マネジメント戦略、だったな、どうやって作っていけば良いのか。という、質問だった。
うむ!

「プロジェクト憲章」にも記載の通り、このプロジェクトを成功に導くのはとても難しい。
特に、プロジェクトに関係する人々、すなわちステークホルダーを如何にマネジメントするかが重要なポイントとなる。
そのステークホルダーを如何に合理的にマネジメントして行くかがプロジェクト成否の鍵となる。

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【ステークホルダー特定 その1】の③

 

主税: 父上!このプロジェクトに関係する人々となると大変多ございます。
先の父上のご説明によりますと、「プロジェクト・ステークホルダーとは、プロジェクトの意思決定、アクティビティ、成果に影響したり、影響されたり、あるいは自ら影響をされると感じる、個人、グループまたは組織である」とありました。
そうなると、仇討ちの対象である吉良上野介さま、ご親戚の、上杉家さま、プロジェクト・チーム・メンバーである旧浅野家のご家臣の方々、もちろん、裁定を行う、幕府将軍以下、幕閣の方々も含まれます。ちょっと名前を挙げていくだけでも、その数多く、最終的には、相当数の、ステークホルダーに、なりそうです。

 

内蔵助:そうだな、 まともな方法で、その特定を行い、マネジメントを行おうとすれば、大変な労力となろうな。
資金も時間も限りがある中で、プロジェクトを成功に導くために、誰をマネジメントするのが、一番合理的なのかを決める必要があるということだ。
すなわち、「ステークホルダーを特定する」作業が、戦略を立てる前にやらなければならない事じゃ。

主税: なるほど、それでは早速「ステークホルダー特定」作業を行いましょう。

 

【ステークホルダー特定 その1】おわり

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