大石内蔵助がその息子主税(ちから)に伝授する「実践的プロジェクトマネジメントの極意」【ステークホルダー計画 その2】

大石内蔵助がむすこ、主税に、伝授する「実践的プロジェクトマネジメントの極意」

【ステークホルダー・マネジメント計画 その2(ステークホルダー・マネジメント計画策定に必要なインプット情報を確認する)】の①

<マネジメント計画書作成に先立って必要なインプット、ツールと技法及びアウトプットを明らかにした主税は早速計画策定に取り掛かることにした>

主税: (ひとりごと)
さてと、先に作成した「プロジェクトマネジメント計画書」の中のどのような情報がステークホルダー・マネジメント計画策定にあたって役立つ情報であるか、再確認してみることにいたそう。

先ず、全体だな。
プロジェクト全体のライフサイクルとフェーズ分け、定義そしてそれらのフェーズに適用されるプロセス群はどのようなものか。

今回のプロジェクトでの不確定要素で一番のものは、その終わりの期日が確定しないことである。
また、表のプロジェクトであるお家再興の願いがどうなるかも判らないので、裏プロジェクトである討ち入りプロジェクトの矢羽を引くのが難しい。

仕方がない、仮説を立てプロジェクト目標を達成するためにはどのような作業が必要か洗い出すことにしよう。

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【ステークホルダー・マネジメント計画 その2】②


主税:体制もいったん盟約に加わったメンバーを前提として組み立てることにして、それをベースに役割と責任、報告関係、要員マネジメントの対処方法も決めなければならない。

特に、江戸の浪士たちは、討ち入りに気持ちが急いている。また、この上方から遠く離れているため、父上の想いが伝わりにくいし、時間を要する。
早飛脚でも往復2週間を要する。この点も十分考慮する必要がある。

仮説を立ててプロジェクト計画を策定しなければならない制約があるので、その変更マネジメントの難しさは通常のベースラインが確定したプロジェクトの比ではない。
変更が前提といったプロジェクトであるからな。
その頻度も多いし、極秘で進める必要もあるので、その手段なども十分検討する必要がある。

そういうことも考慮に入れ、「変更マネジメント計画書」も作ってはいるが、必要に応じて見直すことと致そう。

やはり、何といっても、プロジェクト関係者、すなわちステークホルダーとのコミュニケーションが重要である。そのニーズと技法を適正に活用することが、ポイントとなる。

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【ステークホルダー・マネジメント計画 その2】の③


主税: 父上! 先に作成した「プロジェクトマネジメント計画書」を変更する必要があるやもしれませぬ。

内蔵助:うむ、 どういう事じゃ主税。

主税:はい。 プロジェクトを取り巻く環境が変わってきておりまする。

吉良さまのお屋敷替え以降、江戸急進派の動きが活発化しております。
誓いを立てた当時は、チームメンバー全員が、このプロジェクトを進めるにあたっては、父上のご指示に従うべくお約束したはずなのに、現時点は今にも単独討ち入りも辞さぬ勢いでございます。

したがって、チームマネジメントなどその方法に関しての戦略変更が必要となってきている状況にございます。

内蔵助:うむ! そうじゃのぉ主税。
そのような状況のときは、当然マネジメント計画書の変更も必要であろう。そうしてくれ。

ただ、くれぐれも、計画書案が出来たら、必ず主だった方々のご意見を頂くのじゃぞ。

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【ステークホルダー・マネジメント計画 その2】の④


内蔵助:それと、ステークホルダー登録簿も見直す必要があるな。

また、吉良側の動き、江戸幕府および民衆の動きにも十分目を光らして置く必要がある。

そして、いつもわしが申しているように、我が赤穂藩の過去の塩田プロジェクトなどの記録も役に立つかもしれぬので、見ておくように。

かのプロジェクトも、最終的には藩の重要な財源となったが、そのようになるまでは、失敗の連続だった。

それら失敗から学ぶことも多いからのぉ。
特に、人にものを頼むときの進め方は参考になるやもしれぬ。

よろしく頼むぞ。

主税: 畏まりましてござりまする。

【ステークホルダー・マネジメント計画 その2】 おわり

 

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